サービスの概要
PPA(Purchase Price Allocation/取得原価の配分)とは、企業結合会計基準に基づき、取得原価を被取得企業の識別可能な資産および負債に対し、企業結合日の時価を基礎として配分する手続きをいいます。配分されなかった残額が、のれんとして計上されます。
受け入れた資産に法律上の権利など分離して譲渡可能な無形資産が含まれる場合、当該無形資産は識別可能なものとして取り扱うこととされております。弊社は、この識別と評価をお引き受けいたします。
取得原価の配分は、企業結合日以後1年以内に行うこととされております。一方で評価作業は、資産および負債が確定するクロージング後でなければ着手できません。決算日から逆算したご相談の時期が、実務上は重要となります。
このような場面でご依頼いただいています
- 上場企業が非上場企業を子会社化し、連結財務諸表においてPPAが必要となった
- 監査法人が独立性の観点から評価業務を受託できず、第三者の評価専門家を探している
- IFRS適用会社が海外子会社を取得し、無形資産の識別範囲について検討が必要となった
- 年間に複数件の買収を行っており、案件ごとに評価人を探す負担を減らしたい
こんなお悩みはありませんか
- 識別可能無形資産があるかどうか、まず見当をつけたい
- 監査法人から顧客関連資産や技術関連資産の識別について確認を受けている
- 割引率の設定について、監査上どのように説明すればよいかわからない
- 決算までに配分が完了するか不安がある
弊社が選ばれる理由
サービスの流れ
- 01
お問い合わせ・お見積り
開示資料および対象会社の概要を拝見し、想定される作業範囲と作業期間をご提示いたします。ご相談およびお見積りに費用はいただいておりません。
- 02
ご契約・資料のご提供および取引の理解
秘密保持契約を締結のうえ、株式譲渡契約書、事業計画、顧客データ、契約書等をご提供いただきます。取得の目的と対価の内訳について、買収ご担当者よりお話を伺います。
- 03
監査法人との事前協議
識別の範囲、評価手法、割引率および経済的耐用年数の考え方について、作業の着手前に監査法人と共有いたします。
- 04
評価の実施
資産ごとに評価手法を選択して評価を行い、WACC・IRR・WARAの整合性を検証いたします。感応度分析を併せて実施いたします。
- 05
報告書のご提供・ご説明
評価報告書をご提出し、前提条件、使用データの出所、手法の選択理由についてご説明いたします。
- 06
監査法人対応
監査法人からのご質問への対応を行います。企業結合に関する注記の記載についても、併せてご相談を承ります。
識別可能な無形資産の例
実務上、PPAで識別されることが多い無形資産は次のとおりです。対象会社の事業の性質により、識別される資産は異なります。詳細はPPAで識別される無形資産の種類をご参照ください。
| 分類 | 主な資産 | 用いられることの多い評価手法 |
|---|---|---|
| 顧客関連 | 顧客関係、顧客契約、受注残 | 超過収益法(MPEEM) |
| マーケティング関連 | 商標権、ブランド名、ドメイン名 | ロイヤルティ免除法 |
| 技術関連 | 特許権、ノウハウ、ソフトウェア | ロイヤルティ免除法、コストアプローチ |
| 契約関連 | ライセンス契約、フランチャイズ契約、有利なリース契約 | 利益差分法、超過収益法 |
なお、人的資産は識別可能な無形資産としては計上されず、のれんに含まれることとされております。評価手法の考え方についてはPPAにおける無形資産の評価手法で解説しております。
PPAに関連する個別業務
取得原価の配分に付随して生じる個別の業務についても、単独でお引き受けいたします。
評価の品質を支える体制
弊社の評価業務は、Big4FASおよび独立系アドバイザリーファームでの豊富な実務経験を有する担当者が行っております。担当した案件の件数および対応業種については、守秘義務の範囲で開示しております。
よくあるご質問
PPAはどのような作業を行いますか?
対象会社に識別可能な無形資産が存在するかを検討し、存在する場合は評価対象資産を確定したうえで、資産ごとに適した評価手法を用いて評価を行います。併せて割引率の算定と整合性の検証を行い、評価報告書としてご提出いたします。その後、監査法人からのご質問への対応を行います。
作業期間はどれくらいかかりますか?
着手から報告書のご提出まで、標準的には4〜8週間を要します。識別する無形資産の数、対象事業の複雑性および資料のご準備状況により変動いたします。評価作業はクロージング後でなければ着手できません。
費用はいくらかかりますか?
買収価額の規模、識別する無形資産の数、対象事業の複雑性およびご希望の納期により変動いたしますので、一律の料金表は設けておりません。初回のご相談において作業範囲を確認させていただいたうえで、書面にてお見積りをご提出いたします。成功報酬は採用しておりません。
全額をのれんとして計上することはできますか?
重要性が乏しい場合には、そのような取扱いが行われることもございます。ただし識別可能な無形資産の有無を検討した記録は必要であり、検討そのものを省略することはできません。簡易な検討により識別の要否を判断し、識別の必要がない場合はその旨をご報告する進め方も承っております。
非上場企業同士のM&Aでも必要ですか?
原則として必要ございません。取得原価の配分は連結財務諸表の作成手続きにおいて生じるものであるため、連結財務諸表の作成義務がない非上場企業同士の取引では発生いたしません。買収会社が上場会社、有価証券報告書提出会社または監査法人設置会社である場合に必要となります。